Deribitの損益計算について
*最新のFAQはこちらをご覧ください。
deribitで行われている取引は取引通貨建ての証拠金を用いて行う差金決済取引です。しかしderibitで取得できる証拠金そのものの取引履歴ファイルと証拠金の増減を紐付けることができなかったため、CryptolinCでは証拠金である取引通貨の増減を確認し損益計算を行うようにします。
証拠金増減による利益計算ですが、増加時はマイニングなどと同様、その時点の取引通貨レートを元に利益を計上し、減少時はその取引は行われた時点での「ユーザー毎の取引通貨取得原価」をもとに算出します。
具体的には以下の通りです。
証拠金増加時
証拠金が増加した場合、証拠金取引側では単純にその時の取引通貨レートに沿った分量の損益が発生することとする。
つまり、
Step1: 200,000円で0.1BTCを購入
Step2: これを証拠金にしてFXを行い、0.02078547BTC取得した。(この時点のBTCのレートは1,870,104.4527739813円とする)
Step3: 別の取引所に移して0.1BTCを300,000円で売却
の場合、
STEP2での取引明細では損益金額に0.02078547BTC分の収益
1,870,104.4527739813 × 0.02078547 = 38871
となる。
と同時に現物取引では取得原価38,871円でBTCを0.02078547獲得したことにします。
Step3にて0.5BTCを300,000円で売却すると以下の計算により102,235円の収益になります。
300000 - (238871 ÷ 0.12078547) × 0.1 ≒ 102,235
証拠金減少時
証拠金が減少した場合、単純に取引通貨を失ったことになる。その損益はユーザーごとの取得原価に依存する。
つまり、、
Step1: 200,000円で0.1BTCを購入
Step2: これを証拠金にしてFXを行い、-0.02078547BTC減らした。
Step3: 別の取引所に移して0.05BTCを110,000円で売却
の場合、
STEP2での取引明細では損益金額に-0.02078547BTC分の損失
2,000,000(1BTCレート) × -0.02078547 = -41570
となる。
Step3にて0.05BTCを110,000円で売却しますが、Step2では単純に保有数が減っただけです。
単位あたりの取得原価には影響を及ぼしません。
158,429 ÷ 0.07921453 = 2,000,000
110,000 - (158,429 ÷ 0.07921453) × 0.05 ≒ 10,000
まとめ
証拠金増加時、減少時の利益について説明させていただきました。
上記したように増加時は取引時点のBTCレートで計算されますが、減少時はユーザーごとのBTC取得原価を用いて計算します。
また、deribitで取得したBTCは現物取引に影響を及ぼすのでderibitのデータ取り込み後は現物取引の再集計を実施する必要があります。
以上のことから、deribitの取引で正確な収支計算を行うには
1. 現物取引のデータを全て取り込み
2. deribitのデータを取り込む
3. 現物取引にて「再集計」を実施
という手順が必要になります。
もしこの操作が「面倒・わかりにくい」ということでしたら当社にて計算代行サービスも行なっております。
こちらのご利用も是非ご検討ください。
deribit計算方法