仮想通貨同士の交換を行なった場合について教えてください。

     *最新のFAQはこちらをご覧ください。

CryptoLInCで行なっている仮想通貨で仮想通貨を購入した場合の収支計算について説明させていただきます。
基本的には国税庁が発表している「仮想通貨に関する税務上の取扱いについて(FAQ)(平成30年11月)」に準拠しています。

以下のような取引を行った場合の計算方法を説明します。

① 3月9日 2,000,000円で2BTCを購入した。
② 5月20日 10ETHを1BTCで購入した。
③ 7月10日 0.5BTCを7ETHで購入した。

移動平均法の場合

①の時点での購入単価(平均取得単価)は1,000,000円(2,000,000円 ÷ 2BTC)
「仮想通貨」対「仮想通貨」の売買は会計処理上、「保有する仮想通貨」を譲渡して「別の仮想通貨」を購入するという扱いになるので、簡単に説明すれば
上記例の②では1BTCを売却して日本円を取得=>取得した日本円を支払い10ETHを購入
という流れになります。
計算式は

[取引通貨の購入価額] - ([決済通貨の平均取得単価 ] × [支払った数量]) = [所得金額]

です。

②の取引では
購入通貨:ETH
決済通貨:BTC
です。
5月20日のETH/JPYの時価レートが78214.85821円である場合、「取引通貨の購入価額」は10ETH購入分なので

78214.85821 × 10 = 782148.5821

となります。
よって所得金額は

782148.5821 - (1000000 × 1) ≒ -217851

となります。

続いて③ですが、こちらも流れとしては7ETHを売却して日本円を取得=>取得した日本円を支払い0.5BTCを購入
となります。

③の取引では
購入通貨:BTC
決済通貨:ETH
です。
7月10日のBTC/JPYの時価レートが742116.5円である場合、「取引通貨の購入価額」は0.5BTC購入分なので

742116.5 × 0.5 = 371058.25

となります。

そして「決済通貨の平均取得単価」ですが、②の取引でETHを取得したので
ETHの保有情報は
取得原価:782148.5821
保有数:10
平均取得単価:782148.5821 / 10 = 78214.85821

よって所得金額は

371058.25 - (78214.85821  × 7)  ≒ -176446

となります。

よって収支合計は

(-217851) + (-176446) = -394297

となります。

実際にCryptoLinCのシステムでも試してみましょう。
※取引所の明細だと調整が難しいので明細の手動追加にて確認します。
① 3月9日 2,000,000円で2BTCを購入した。

② 5月20日 10ETHを1BTCで購入した。

③ 7月10日 0.5BTCを7ETHで購入した。

となり想定通りの結果となります。

総平均法の場合

総平均法では集計基準期間(通常1年)を通して取引通貨ごとの

  • 平均取得単価
  • 売却総額
  • 売却総数

を算出し、以下の公式

【売却総額】-(【平均購入単価】×【売却総数】)= 【収支金額】

に当てはめて算出します。
「仮想通貨」対「仮想通貨」の売買でもそれは同じです。

計算の流れとしてはまず取引通貨ごとの上記の情報を算出します。

【BTC】

まず[売却総額]と「売却総数」を調べます。
BTCを「売却」している処理は②です。

② 5月20日 10ETHを1BTCで購入した。

②で行われているBTCの「売却額」とは購入したETHの「取得価額」と等しいとしています。
5月20日のETH/JPYの時価レートが78214.85821円である場合、「取引通貨の購入価額」は10ETH購入分なので

78214.85821 × 10 = 782148.5821

「売却総数」は1です。

続いて[購入総額]と「購入総数」を調べます。
BTCを「購入」している処理は①と③です。

① 3月9日 2,000,000円で2BTCを購入した。
③ 7月10日 0.5BTCを7ETHで購入した。

①の購入額は 2000000、購入数は2
③について
7月10日のBTC/JPYの時価レートが740863.5円である場合、「取引通貨の購入価額」は0.5BTC購入分なので

740863.5 × 0.5 = 370431.75

③の購入額は 370431.75、購入数は0.5

集計すると
【売却総額】: 782148.5821
【売却総数】: 1.0
【購入総額】: 2000000 + 370431.75 = 2370431.75
【購入総数】: 2.0 + 0.5 = 2.5
【平均購入単価】: 2370431.75/2.5 = 948172.7

よって
【収支】: 782148.5821 - (948172.7 * 1.0) ≒ -166024

【ETH】

こちらも同様に[売却総額]と「売却総数」を調べます。
ETHを「売却」している処理は③です。

③ 7月10日 0.5BTCを7ETHで購入した。

③ で行われているETHの「売却額」とは購入したBTCの「取得価額」と等しいとしています。
7月10日のBTC/JPYの時価レートが740863.5円である場合、「取引通貨の購入価額」は0.5BTC購入分なので

740863.5 × 0.5 = 782148.5821 = 370431.75

「売却総数」は7です。

続いて[購入総額]と「購入総数」を調べます。
ETHを「購入」している処理は②です。

② 5月20日 10ETHを1BTCで購入した。

②について
5月20日のETH/JPYの時価レートが78214.85821円である場合、「取引通貨の購入価額」は10ETH購入分なので

78214.85821 × 10 = 782148.5821

③の購入額は 782148.5821、購入数は10

集計すると
【売却総額】: 370431.75
【売却総数】: 7
【購入総額】: 782148.5821
【購入総数】: 10
【平均購入単価】: 782148.5821/10 = 78214.85821

よって
【収支】: 370431.75 - (78214.85821 * 7) ≒ -177072

集計

BTCの収支とETHの収支を合計して

(-166024) + (-177072) = -343096

となります。

システムでも想定通りの結果となります。


交換相対取引売買購入売却計算例対仮想通貨対暗号資産
本記事でお客様の疑問は解決しましたか?
もし、本ページの説明がわかりにくい、情報が古い、等の
問題がございましたら、以下のリンクよりお気軽にお問合せください。

フィードバックはこちら