XRPといえば、2024年末には米大統領選挙によって急激な上昇を記録し、2025年にはリップル裁判が終結したことでも話題になりました。XRPおよびリップルは、仮想通貨の歴史の中で見てもリップル裁判をはじめ、注目を集める出来事がいくつかありました。そこで今回は、XRPって?ビットコインとの違いは?XRPって過去にどんな出来事があったの?XRPの歴史が知りたい!こういった方に向けて、XRPおよびリップルのこれまでの歴史について、大きな出来事を中心にピックアップして解説していきます。この記事の要約XRPは2012年に公開されたXRPLというブロックチェーン上で使われるネイティブトークン2011年からJed McCaleb氏を中心にXRPLの開発が進められ、2012年にXRPLとともにXRPがローンチ、その直後にのちのRippleであるOpenCoinが創業される2015年5月、米FinCENが子会社XRP IIに対し、BSA違反で70万ドルの罰金を科し、仮想通貨事業者への初のBSA執行事例となる2018年から2019年にかけて、送金関連ソリューションを整理し、ODLを前面に押し出したプロダクトとして再編、これによりMoneyGramと戦略提携を発表し、最大5,000万ドルの出資を完了2020年12月、米SECはリップルが米証券法違反に該当するとして訴訟を提起、リップル裁判が始まる2023年7月、第一審の連邦地裁にて部分的に判決が下され、2024年8月に判決が確定し両者控訴するも、2025年4月に和解申請、2025年6月に両者控訴取り下げによりリップル裁判は終結したXRPとは?ビットコインとの違いXRPは、2012年に公開されたXRP Ledgerというブロックチェーン上で使われるネイティブトークンです。2004年にカナダのプログラマーRyan Fugger氏が考案した「Ripple payment protocol」でXRPの基礎が作られました。その後、2011年にMt.Goxの創業者で共同開発者であるJed McCaleb氏を中心にコンセンサスアルゴリズム「PoC(Proof of Consensus)」が開発され、仮想通貨としてのXRPが形作られ、2012年に公開されました。※XRPのコンセンサスアルゴリズムは「RPCA(Ripple Protocol Consensus Algorithm)」とも呼ばれる。XRPはビットコインなどと異なり、もともと国際送金の問題を解決することを目標に開発されているため、送金速度が非常に速いという特徴があります。また、コンセンサスアルゴリズム「PoC」も特徴的なもので、ビットコインやイーサリアムでは誰でもマイナーやバリデーターとして参加できるのに対し、XRPではリップルがバリデーターのリストを運用し、特定の組織のみが履歴の承認を行える仕組みとなっています。ビットコインはマイニングによって発行枚数が徐々に発行上限に近づいていく形なのに対し、XRPは2012年のローンチ時に発行上限である1000億枚をすべて発行済みであることも特徴です。そんなXRPは、2025年11月現在、仮想通貨の時価総額ランキングで第4位につけており、人気の仮想通貨の一つとして定着しつつあります。XRP・リップルの歴史年表XRP・リップルの歴史を簡単に年表形式で紹介します。時期出来事2004年Ryan Fugger氏が「Ripple payment protocol」考案2011年Jed McCaleb氏を中心に「XRP Ledger(XRPL)」の開発開始2012年6月XRPLローンチとともにXRP公開2012年9月OpenCoin(のちのRipple)創業2013年9月社名をOpenCoinからRipple Labsへ変更同時期、子会社「XRP II, LLC」を設立2015年5月米FinCENよりXRP IIに対し、BSA違反で体制整備とともに民事制裁金70万ドル相当の支払いが和解同意により課される2015年10月社名をRipple LabsからRippleへ再リブランディング2018年~2019年送金関連ソリューションを整理し、ODLを前面に押し出したプロダクトとして再編2019年6月MoneyGramと戦略提携、資本提携を発表しODL活用を進める2020年12月米SECがリップルに対し、XRPの販売を通じた資金調達が米証券法違反に該当するとして訴訟(リップル裁判)2023年7月リップル裁判第一審の連邦地裁にて部分的に判決が下される2024年8月第一審の判決が確定し、リップルに対して約1億2500万ドルの民事罰金と違反と判断された販売方法の恒久的差止命令が命じられるが、米SEC、リップルともに控訴2025年4月現在の控訴等をすべて一時中断する申請が裁判所に提出2025年6月リップル、SECともに相手への控訴を取り下げXRPLローンチとXRP誕生(2011~2012年)2004年にカナダのプログラマーRyan Fugger氏が考案した「Ripple payment protocol」でXRPの基礎が作られました。その後、2011年にRyan Fugger氏からプロジェクトを継承したJed McCaleb氏がDavid Schwartz氏、Arthur Britto氏とともにブロックチェーン「XRP Ledger(XRPL)」の開発を開始しました。ビットコインの制約を改善し送金や決済に特化した台帳を作ることを目標としており、この過程でコンセンサスアルゴリズム「PoC」が開発されました。2012年6月、XRPLがローンチされ、ネイティブトークンとしてXRPも公開され、この時点で発行上限である1000億枚すべてが発行されました。ローンチの直後にChris Larsen氏が合流し同年9月にOpenCoin(のちのRipple)を創業し、ここからリップルとXRPの歴史が始まりました。ブランド変更と規制対応(2013~2015年)2013年9月、社名をOpenCoinからRipple Labsへ変更します。また同時期、送金業を行っていくにあたって、規制対応として子会社「XRP II, LLC」を設立し米国の送金業規制に対応しました。この頃のXRPの価格は、1XRPあたり0.5円~1円程度となっていました。しかし、2015年5月、米FinCEN(米金融犯罪取締ネットワーク)はRipple Labsの子会社であるXRP IIに対し、BSA(銀行秘密法)違反で70万ドルの罰金を科しました。これは、XRP IIが適切なマネーロンダリング防止(AML)プログラムを導入せずにXRPを送金していたことによるものでした。これに対し、Ripple LabsとXRP IIはBSA関連の義務違反の是正と、体制整備とともに民事制裁金70万ドル相当の支払いに同意し、米FinCEN・米司法当局と和解。仮想通貨事業者への初のBSA執行事例となりました。そして、2015年10月、社名をRipple LabsからRippleへ再リブランディングし金融機関向け事業の拡大に合わせたブランド整理を進め、現在のリップルブランドとなりました。価格の上下はあるものの、2015年末頃も1XRPあたり0.5円~1円程度となっており、2013年頃からあまり変わらない価格状況となっていました。ODLへの再編と実需路線の明確化(2018~2019年)2018年から2019年にかけて、RippleのプロダクトであるxRapidというXRPLを利用する国際送金システムやその他送金関連ソリューションを整理し、ODL(On-Demand Liquidity)を前面に押し出したプロダクトとして再編しました。ODLとは、XRPを2つの法定通貨間のブリッジ通貨として用いることで、送金先市場で事前に資金を保有することなく、即時かつ低コストでの決済を実現する決済ソリューションです。プリファンディング不要の国際送金という価値を明確化する目的で再編が行われました。その後、2019年6月、国際的送金ネットワークのサービスを行なっているMoneyGramと戦略提携および資本提携を発表し、ODL活用を進めました。ODL活用によりリップルの価値提案が「価格期待」から「決済コストとスピード」という業務KPIに接続したものとして確立しました。2018年頃、一時的に300円を超える場面があったものの、2018年~2019年にかけて下落が続き、2019年末には1XRPあたり20円~30円前後に収まっていきました。米SECの訴訟により「リップル裁判」が始まる(2020年~)2020年12月、米SEC(米国証券取引委員会)はリップルが2013年以降、登録されていない証券であるXRPの販売を通じて約18億ドルを調達したと主張し、これが米証券法違反に該当するとして訴訟を提起。リップルとその共同創業者であるChris Larsen氏とBradley Kent Garlinghouse氏を相手取り、ハウイテストに照らし合わせてSECは以下のように主張しました。リップルはXRPを販売することで資金を調達し、開発を行っている投資家はリップルの努力によってXRPの価値が上昇することを期待し、購入しているXRPの価値はリップルの事業に大きく依存しているしかし、これに対してリップルは以下のように反論しました。XRPは、SECが「証券でない」としているビットコインやイーサリアムと同種の資産であり、リップルが創設する前から存在したXRPの価値はリップルの業績とは独立しているXRPの購入者はリップルとの投資契約を結んでいるわけではないSECは8年間もXRPを証券としてこなかったにも関わらず、突然方針を変更した他国はXRPを証券としてではなく、デジタル資産・仮想通貨として分類しているこれにより、リップル裁判が始まっていきました。リップル裁判が始まった2020年末には、1XRPあたり50円~60円程度となっており、これは一時的に下落するものの2021年ピーク時、180円前後の価格をつけるまで急上昇していくことになります。部分勝訴~係争終結と最終的な制裁金と差止の確定(2023~2025年)2023年7月、提訴から3年弱経ち、第一審の連邦地裁にて部分的に判決が下されました。担当のAnalisa Torres判事による判決は以下のようなものでした。機関投資家に対する数億ドル規模のXRPの直接販売は違法な証券販売であるが、個人投資家に対するデジタル資産取引所における販売は違法とは言えない簡単に言うと、機関投資家向けのXRPの直接販売は違法だが、個人投資家向けの取引所を通じた販売は違法ではない、との判決が下されました。仮想通貨業界では「画期的」と評価されたこの判決に、XRPの価格はそれまでの70円前後から一時的に1XRPあたり100円程度まで急上昇したものの、すぐに元の水準にまで戻してしまいます。翌2024年の8月、前年に出された判決が確定し、連邦地裁はリップルに対して約1億2500万ドルの民事罰金および米証券法違反と判断された販売方法の恒久的差止命令を出しました。しかし、これに対して両者とも不服として控訴を行うこととなりました。この頃も価格は2023年頃とあまり変わらず、1XRPあたり70円~80円程度で停滞していました。2025年4月、法廷外での解決を目指すとして現在の控訴等をすべて一時中断する申請が裁判所に提出されました。この時点で両者は「原則的合意」に至っていると発表しており、最終的な解決へと向かっていることが示唆されました。2025年6月、リップル、SECともに相手への控訴を取り下げ、リップル裁判は終結へと向かっていきました。2024年末の米大統領選の影響で価格をそれまでの80円前後から400円近くにまで急激に伸ばしたXRPは2025年もその価格を維持し、4月~6月あたりには1XRPあたり300円~350円前後で推移していきました。まとめここまでXRPとリップルの歴史について紹介してきました。XRPは仮想通貨の歴史的に見ても、仮想通貨業界に影響を与えるような出来事がいくつかあり、特にリップル裁判では「仮想通貨が証券にあたるかどうか」という業界全体に影響が出る可能性がある観点で審理が行われ、大きな注目を集めました。また、送金ソリューション、金融インフラとしての開発が進められているXRPではありますが、そんな中でも価格変動は大きく、特に米大統領選が行われた2024年10月~2025年1月のピーク時にかけてで実に5倍以上にまで価格を伸ばしています。さて、本記事で紹介した出来事はXRPおよびリップルの歴史の中でも特に大きな出来事だけで、ほんの一部に過ぎません。現在の資産価値が作り上げられた理由を知っておくことは投資においても重要ですので、ぜひ一度保有している通貨の歴史について調べてみてはいかがでしょうか。関連記事仮想通貨エックスアールピー(XRP)にかかる税金とは?売却や送金時の計算方法などを詳しく解説【2025年最新版】リップルとSECの裁判の全貌とは?和解に至るまでの経緯とXRPへの影響を解説!【仮想通貨/暗号資産】【~2008年】仮想通貨・ビットコインの歴史を学ぼう Vol.1