GMOコインで暗号資産を取引している方のなかには、「1年間でどのくらい利益や損失が発生しているのか」「確定申告に必要な損益額をどのように計算すればよいのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。暗号資産の損益を正しく把握するためには、GMOコインから取引履歴を取得し、売却や暗号資産同士の交換など、それぞれの取引内容をもとに計算する必要があります。取引件数が多い場合や、複数の暗号資産を取引している場合には、手作業での計算が複雑になりやすいため注意が必要です。本記事では国内で利用者の多いGMOコインを利用の方向けに、現物取引の損益を確認する方法について詳しく解説します。表を使用した計算方法とクリプトリンクの計算ツールを活用する方法を併せてご紹介します。この記事の要約GMOコインは、GMOコイン株式会社が運営する国内の仮想通貨取引所取引履歴データ(現物取引)のダウンロード方法とデータの見方を解説総平均法と移動平均法の手計算のやり方を解説し、それぞれの損益を確認損益計算ツール「クリプトリンク」の特徴と使い方、手計算と損益が一緒になるのかを確認GMOコインの特徴GMOコインは、GMOインターネットグループが運営する国内の暗号資産交換業者です。暗号資産の現物取引だけでなく、レバレッジ取引、暗号資産FX、積立、貸暗号資産、ステーキングなど、幅広いサービスを提供しています。GMOコインで利用できる主な取引・サービスは、以下のとおりです。サービス内容販売所GMOコインが提示する価格で暗号資産を購入・売却するサービス取引所(現物取引)利用者同士の注文を板上で成立させ、暗号資産を購入・売却するサービス取引所(レバレッジ取引)証拠金を預け、レバレッジをかけて暗号資産を取引するサービス暗号資産FX暗号資産の価格変動を利用して取引する証拠金取引つみたて暗号資産毎日・毎週・毎月のいずれかを選び、暗号資産を自動で購入するサービス貸暗号資産保有している暗号資産をGMOコインへ貸し出し、貸借料を受け取るサービスステーキング対象の暗号資産を保有することで、ステーキング報酬を受け取れるサービス販売所では、GMOコインが提示する価格ですぐに暗号資産を購入・売却できます。一方、取引所では、利用者が希望する価格や数量を指定して注文できます。取扱銘柄は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、エックスアールピー(XRP)、ソラナ(SOL)、ドージコイン(DOGE)、カルダノ(ADA)など、合計25種類です。金・銀・プラチナの価格に連動するジパングコインシリーズも取り扱っています。口座開設、日本円の即時入金や通常出金、暗号資産の送付などの手数料は無料です。ただし、販売所では購入価格と売却価格の差であるスプレッドがあり、取引所では注文方法や銘柄に応じた取引手数料が発生します。また、貸暗号資産では、暗号資産を一定期間貸し出すことで貸借料を受け取れます。ステーキングでは、イーサリアムやソラナ、コスモスなどの対象銘柄を保有することで報酬を受け取れますが、利率や対象銘柄は時期によって変動します。取扱銘柄や手数料、貸暗号資産・ステーキングの利率など、最新のサービス内容についてはGMOコインの公式サイトをご確認ください。GMOコイン公式サイトGMOコインの取引履歴データ(現物取引)をダウンロードGMOコインの現物取引における損益を確認するためには、取引履歴データをCSV形式でダウンロードする必要があります。取引を行った年ごとに、以下の手順でデータを取得してください。Step 1:「明細」から「CSV」を選択するGMOコインにログインし、画面左側のメニューにある「明細」を開き、「CSV」をクリックします。Step 2:対象年のCSVファイルを作成するCSVダウンロード画面が表示されたら、取引履歴を取得したい年を確認し、「CSVを作成」をクリックします。CSVファイルの作成には、少し時間がかかる場合があります。すでにCSVファイルを作成しており、その後の取引を反映したデータを取得する場合は、「CSVを最新にする」をクリックしてください。Step 3:CSVファイルをダウンロードするCSVファイルの作成が完了すると、「CSVダウンロード」ボタンが表示されます。ボタンをクリックして、CSVファイルをダウンロードしてください。GMOコインの取引データの見方を解説ダウンロードした取引履歴ファイルの1行目の項目をそれぞれ解説していきます。GMOコインでは現物取引と証拠金取引の両方が一つのファイルに統合されているため、現物の項目と証拠金の項目、どちらも併せてご紹介します。項目内容日時取引が発生した日時清算区分日本円の入出金、取引所の現物取引、暗号資産の預入・送付など、取引の種類日本円受渡金額取引によって増減した日本円の金額銘柄名取引した暗号資産の名称注文タイプレバレッジ取引における注文の種類取引区分「新規」「決済」など、レバレッジ取引の取引種別売買区分「買」は暗号資産の購入、「売」は暗号資産の売却を示す執行条件「指値」「成行」など、注文を執行する条件約定数量取引が成立した暗号資産の数量約定レート取引が成立した際の暗号資産の対円レート約定金額取引が成立した金額注文手数料取引によって発生した手数料。マイナスの金額が記載されている場合は、手数料の受け取りを示すレバレッジ手数料レバレッジ取引によって発生した手数料入出金区分「即時入金」「出金」など、日本円の入出金の種類授受区分「送付」「預入」など、暗号資産の移動の種類数量送付や預入などによって移動した暗号資産の数量送付手数料暗号資産の送付によって発生した手数料送付先/送付元暗号資産の送付先または送付元取引データが揃ったところで、実際に手計算をしてGMOコインの損益を確認してみましょう。【手計算】総平均法で損益を確認するでは、以下のGMOの取引データを使用して、総平均法で損益計算を行なっていきます。総平均法では任意の集計基準期間を通して購入した通貨の平均単価を取得原価とし、この取得原価をもって収益の発生する取引(売却など)の取引価格から収益および保有資産の取得原価を算定します。総平均法の収支計算式はこちらです。[暗号資産の売却総額]ー[取得価格(平均取得単価×売却数量)]=[損益額]Step 1:関連する数値を抜き出すそれぞれの「売却総額」「平均取得単価」「売却数量」を算出するため、上記の取引データから関連する数値を抜き出した表が以下になります。取引日売買取得額(JPY)取得数量(BTC)売却額(JPY)売却数量(BTC)注文手数料(JPY)2026年1月3日買29,5790.0021--12026年2月1日売--12,1710.001-2026年3月12日買19,9790.0018--12026年3月25日売--28,2540.0025-合計49,5580.003940,4250.00352こちらの各項目の詳細は以下のようになっております。項目内容取得額売買区分が「買」の取引における日本円受渡金額の絶対値取得数量売買区分が「買」の取引における約定数量売却額売買区分が「売」の取引における日本円受渡金額売却数量売買区分が「売」の取引における約定数量注文手数料取引によって発生した手数料または受け取った金額。この例では買付時に各1円を受け取っており、日本円受渡金額に反映されているStep 2:各項目の合計を算出する各項目の合計を算出し、損益計算に必要な以下の数字を洗い出します。項目計算方法計算結果売却総額12,171円+28,254円40,425円総取得額29,579円+19,979円49,558円総取得数量0.0021BTC+0.0018BTC0.0039BTC平均取得単価49,558円÷0.0039BTC約12,707,179円/BTC売却数量0.001BTC+0.0025BTC0.0035BTCStep 3:損益額を算出するしたがって先ほどの総平均法の式に数字を当てはめると以下のようになります。暗号資産の売却総額:40,425円]ー[取得価格(平均取得単価:12,707,179円 × 売却数量:0.0035BTC)]=-4,050円したがって、総平均法で計算した場合の損益は、約4,050円の損失となります。なお、買付時に受け取った注文手数料は取得額に反映済みであるため、計算後に別途加算する必要はありません。【手計算】移動平均法で損益を確認する次に、上と同じGMOの取引データを使用して、移動平均法で損益計算を行なっていきます。移動平均法では取引が発生するたびに、その時点における取引価格と現保有数の平均取得原価を算出し、この平均取得原価をもって収益の発生する取引(売却など)の取引価格から損益を出します。移動平均法では売却が行われる度、以下の計算式から損益を算出します。[暗号資産の売却額]ー[取得価格(平均取得単価×売却数量)]=[損益額]Step 1:関連する数値を抜き出すそれぞれの「売却額」「平均取得単価」「売却数量」を算出するため、上記の取引データから関連する数値を抜き出した表が以下になります。取引日売買保有BTCの取得額(JPY)保有数量(BTC)売却額(JPY)売却数量(BTC)平均取得単価(JPY)売却分の取得価額(JPY)損益(JPY)2026年1月3日買29,5790.0021--14,085,238--2026年2月1日売15,4940.001112,1710.00114,085,23814,085-1,9142026年3月12日買35,4730.0029--12,231,987--2026年3月25日売4,8930.000428,2540.002512,231,98730,580-2,326合計40,4250.0035-4,240※表内の金額は1円未満を四捨五入して表示しています。平均取得単価や損益の計算には、四捨五入前の数値を使用しています。各項目の計算方法は、以下のとおりです。項目内容保有BTCの取得額購入時は、それまでの取得額に今回の取得額を加算する。売却時は、売却数量に平均取得単価を乗じた金額を差し引く保有数量購入時は約定数量を加算し、売却時は約定数量を差し引く売却額売買区分が「売」の取引における日本円受渡金額売却数量売買区分が「売」の取引における約定数量平均取得単価保有BTCの取得額を保有数量で割って算出する。売却時は直前に算出した平均取得単価を引き継ぐ売却分の取得価額売却時点の平均取得単価に売却数量を乗じた金額損益売却額から売却分の取得価額を差し引いた金額Step 2:各売却明細の損益を算出する最初に、2026年2月1日の売却取引における損益を計算します。2026年1月3日に0.0021BTCを29,579円で購入しているため、この時点の平均取得単価は以下のとおりです。29,579円÷0.0021BTC=約14,085,238円/BTC2026年2月1日に0.001BTCを12,171円で売却しているため、損益は以下のようになります。[売却額12,171円]-[平均取得単価14,085,238円×売却数量0.001BTC]=約-1,914円この売却では、約1,914円の損失が発生しています。続いて、2026年3月12日の購入後の平均取得単価を計算します。最初の売却後に残っている0.0011BTCの取得額は約15,494円です。ここに、2026年3月12日に購入した0.0018BTCの取得額19,979円を加えます。[保有BTCの取得額約15,494円+今回の取得額19,979円]÷[保有数量0.0011BTC+購入数量0.0018BTC]=約12,231,987円/BTCこの平均取得単価を使用して、2026年3月25日の売却損益を計算します。[売却額28,254円]-[平均取得単価12,231,987円×売却数量0.0025BTC]=約-2,326円この売却では、約2,326円の損失が発生しています。Step 3:損益額を算出する全ての損益を合計すると以下のようになります。[2026年2月1日の損益-1,914円]+[2026年3月25日の損益-2,326円]=-4,240円したがって、移動平均法で計算した場合の損益は、約4,240円の損失となります。総平均法と同様に、買付時に受け取った注文手数料は取得額に反映済みであるため、計算後に別途加算する必要はありません。【損益計算ツール】クリプトリンクを使って損益を確認する次に、当社の暗号資産の損益計算ツールを使って損益を確認していきます。クリプトリンクの損益計算ツールは、暗号通貨の取引による収支を正確に計算し、利益や損失を把握するためのツールです。計算ツールを利用すると、上記のようなエクセルを使用したマニュアルでの計算は一切不要!使い方は簡単です。以下に、ツールの機能と使い方を簡単に説明します。取引履歴のインポート: 取引所からダウンロードした取引履歴データ(CSVやExcelファイルなど)をインポートできます。このデータには、取引の詳細な情報(取引日時、取引ペア、購入価格、売却価格、手数料など)が含まれています。自動計算機能: インポートした取引履歴データを基に自動的に収支や手数料を計算します。レポート作成: 計算結果をレポートとして出力する機能も提供しています。総平均法による計算結果はじめに、計算方法を総平均法に設定して損益を計算します。クリプトリンクで総平均法を使用して計算した結果、損益は約-4,050円となりました。先ほど手計算で算出した結果も約-4,050円であるため、同じ計算結果が得られていることを確認できます。移動平均法による計算結果続いて、計算方法を移動平均法へ切り替えて損益を計算します。クリプトリンクで移動平均法を使用して計算した結果、損益は約-4,240円となりました。こちらも、先ほど手計算で算出した約-4,240円と同じ結果になっています。まとめ今回はGMOコインの取引履歴のダウンロード方法から損益計算のやり方まで解説してきました。取引件数が少ない場合は、Excelなどを使って手計算することも可能です。手計算では、損益が算出される仕組みを理解しやすい一方、取引履歴から必要な項目を正しく抜き出し、購入時の手数料を取得額に含めるなど、取引内容に応じた処理が必要になります。また、総平均法と移動平均法では平均取得単価を計算するタイミングが異なるため、同じ取引履歴を使用しても損益額に差が生じる場合があります。今回のサンプルデータでは、総平均法による損益が約-4,050円、移動平均法による損益が約-4,240円となりました。取引件数や取扱銘柄が増えると、手作業による計算は複雑になり、入力漏れや計算間違いが発生しやすくなります。暗号資産の損益計算ツール「クリプトリンク」では、GMOコインからダウンロードした取引履歴データをアップロードすることで、総平均法と移動平均法のどちらでも損益を計算できます。手作業での計算に不安がある方や、複数の取引・銘柄をまとめて計算したい方は、クリプトリンクの利用をご検討ください。年間の損益を早めに確認しておくことで、確定申告の要否や納税に必要な資金を把握しやすくなります。取引履歴を定期的に整理し、ご自身の損益状況を確認しておきましょう。関連記事【比較表付き】失敗しないbitbank損益管理!Excelと計算ツールを比較して詳しく解説OKJ(旧OKCoinJapan)の仮想通貨(暗号資産)の損益計算を詳しく解説!Excelと計算ツールを使って確認しようBinance 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